国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

ブログ

 

(学生通信)映画レビュー㉖「レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー」<2009年、監督:チャーリー・ビーン、ポール・フィッシャー、ボブ・ローガン>(院生 郷原匠)

2021年01月11日

 本日紹介する映画は、2017年に公開された「レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー」というアメリカ・デンマーク合作のアニメ映画です。チャーリー・ビーン氏、ポール・フィッシャー氏、ボブ・ローガン氏の3名が監督を務めており、本作品にはなんと、香港映画の大スターであるジャッキー・チェン氏が出演されています。

 プライムビデオによる平均評価は、★5中、★3つ半とまあまあの評価でした。「面白かった」「オススメです!」「ドタバタとにぎやかで、チャーミングなカンフームービー」といった高評価レビューの中、「大人にとってはそこまで楽しめない」「さむい」といった酷評もちらほらと見受けられました。

 ニンジャゴーシティでは、伝説のグリーンニンジャのロイド(デイヴ・フランコ)、炎系ニンジャのカイ(マイケル・ペーニャ)、大地系ニンジャのコール(フレッド・アーミセン)、稲妻系ニンジャのジェイ(クメイル・ナンジアニ)、アイス系ニンジャのゼン(ザック・ウッズ)、ウォーター系ニンジャのニャー(アビ・ジェイコブソン)の6名のニンジャ達によって治安が守られていました。そんな中、ロイドの父であり、世界征服の野望を持つ悪の帝王、ブラックガーマドン(ジャスティン・セロー)によって、ニンジャゴーシティが征服されてしまいます。ロイドと仲間達はブラックガーマドンに立ち向かうため、師匠のウー先生(ジャッキー・チェン)と共に、ジャングルに隠されているという「最終兵器」を求め、修行の旅に出かけるのですが・・・。以上ストーリーのあらすじを紹介しました。リーダーがグリーンニンジャであることは、ストーリーの上で重要なキーポイントとなっています。「緑・火・地・雷・氷・水」に対応したそれぞれのニンジャが存在するというのは、一種の戦隊ヒーローのようであり、非常に面白いと思います。

 映画自体は非常に面白くストーリーが単純明快であるため、幅広い層からの支持を受けるのではないかと思います。特にレゴブロックでこれだけの世界を表現できることに本当に驚きました。長時間かけて、血のにじむような努力で作られた、一種の芸術作品であることには間違いありません。レビューには「大人は楽しめない」といった残念な感想がありましたが、それは先入観や邪念を通して観てしまうからであり、これは本当にもったいないことです。何も考えずに純粋な気持ちで鑑賞すれば何の問題もありません。特にこの映画は、家族間で見るには最適な映画であると思いますので、大人も食わず嫌いせず、多くの方に鑑賞してほしいと願っています。

 レゴブロックを使用した映画に関しては、本作品の他にも、「LEGOムービー」(2014年、監督:フィル・ロード、クリストファー・ミラー)や「レゴバットマン ザ・ムービー」(2017年、監督:クリス・マッケイ)などいくつかの作品が存在します。世界の多くの子供達から絶大な支持を受けており、日本においても2017年、愛知県名古屋市港区に「レゴランド・ジャパン」が開業したことで、レゴに対する注目が高まりつつあります。また2019年にはエリア内に「レゴニンジャゴー・ワールド」が開業したことで、忍者界にとっても注目すべきニュースとなりました。

「ニンジャゴー」自体はテレビアニメ化されており、現在はすでに放送終了していますが、日本でもテレビ東京系列で2011年から何年間か放送されていました。どれだけの視聴率があったのかどうかは分かりませんが、一定数の子供達から支持を集めたことは確かでしょう。もしかしたら今後、「ニンジャゴーを見て忍者に憧れた!忍者が好きになった!」という人達が増えてくるかもしれません。

 以上で今回のレビューを終わります。次回は「武田くノ一忍法伝 千代女」(2015年、監督:かわさきひろゆき)をレビューしたいと思います!(院生 郷原記)