国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
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(学生通信)「やがて言語学習となる」(院生N)

2018年12月04日

人文社会科学研究科修士課程1年のNです。

突然ですが、皆さんは外国語をどのようにして覚えましたか?例えば、少しずつ単語を丸暗記したり、語呂合わせを駆使したり、何かに関連付けて覚えたり……。いろいろなやり方があると思いますが、「キャラクターと一緒に覚える」というものもあるのではないでしょうか。つまり、アニメやマンガで人気のキャラクターが学習書の中で解説をしてくれる、というものです。これは幼児向けの書籍で特に多そうですが、最近は学習参考書にもこの傾向が見られます。

その波が忍者にも伝わってきたのか、『忍者で覚える前置詞』(nanapi編集部、デイビット・セイン著、秀和システム、2017年)という本が出版されているのを見つけました。申し訳ないことに筆者未入手なので詳しい紹介は避けますが、確かに忍者と前置詞は相性がいいように思います。起点や継続を表す単語と、忍者の動き(任務?)を組み合わせると、理解しやすい例文が作れるのではないかと思います。

一方、僕が愛好している百合作品に目を向けると、なんと『百合でおぼえるユリアーモ/百合でおぼえるエスペラント』(Sukerasparo、2018年)という書籍が存在します(これも申し訳ないことに筆者未入手なので……)。

エスペラントはポーランド人ザメンホフが発案した国際共通語の事です。では、ユリアーモとは何かと言いますと、それにはPCゲーム「ことのはアムリラート」を知る必要があります。

Sukerasuparoが2017年に発売した純百合アドベンチャーゲーム「ことのはアムリラート」は、主人公の女の子が自分たちのいる世界とよく似た異世界に迷い込むというのが簡単なあらすじですが、その異世界の中で使われている言語が「ユリアーモ」なのです。そしてこの劇中で使われている「ユリアーモ」のモデルとなった言葉が、エスペラントなのです。そのため、エスペラントとユリアーモは一緒と考えてよいのですが、劇中ではユリアーモ独自のフォントが使われています。公式ウェブサイトから体験版がダウンロードできるので、興味のある方はプレイしてみるのもいいかもしれません。

来年には続篇「いつかのメモラージョ」の発売が予告されており、こちらも気になる所です。

さて、学部時代に国文学を専攻した身としては、外国語は遠くにあるものと感じていました。これではいけないと感じ、英語の勉強を少しずつではありますが始めているこの頃です。そんなある時、筒井康隆著『現代語裏事典』の中に「国文科」という項目を見つけました。そこを読んでみると……

英文科に行けなかったやつがする学問(p95)

思わず反論したくなったことは言うまでもありません(苦笑)。

 

参考・引用文献

「忍者で覚える前置詞|書籍情報|秀和システム」https://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/5129.html (最終確認日2018年11月21日)

「ことのはアムリラート- sukerasuparo」http://sukerasparo.com/ (最終確認日2018年11月21日)

「百合でおぼえるユリアーモ/百合でおぼえるエスペラント-ことのはアムリラート-sukerasuparo」http://sukerasparo.com/sp011/index.html (最終確認日2018年11月21日)

「いつかのメモラージョ~ことのはアムリラート~- sukerasuparo」http://sukerasparo.com/memorajxo/index.html (最終確認日2018年11月21日)

筒井康隆『現代語裏辞典』文藝春秋 2010年