国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)「BL作品は忍者の夢を見るか?」(院生N)

2018年12月11日

人文社会科学研究科修士課程1年のNです。僕のブログ第一回目で、忍者を題材にした百合作品について述べたのですが(忍者が主題となっている百合作品は見当たらないと述べましたが、以前紹介した『RELEASE THE SPYCE』は百合忍者作品に該当するでしょう)、それからふと次のことが頭に浮かびました。

「忍者を題材にしたBL作品って存在するのか?」

忍者作品の同人や二次創作でBLモノが存在することは知っているのですが、商業ベースで存在するのか気になったのです。そして調べてみると、なんと存在しました。内田カヲル『若様隠密帖』がそれです(上巻・下巻2014年、竹書房)。本来なら内容を紹介すべきなのでしょうが、申し訳ないことに入手が間に合わなかったので、詳しい紹介は別の機会に譲りたいと思いますが(お楽しみに(笑))、内容紹介を読む限り現代が舞台となっている作品のようです。読者の対象が気になったのですが、BLということもあり忍者好きの方よりも女性が多いのでしょうか。

ところで、以前サークルの後輩の女の子が「自分が百合作品を読む感覚って、男子がBLを読むのと似ている」と言っていました。つまり、「自分は女性だけど百合作品を読んでもそこまで……」なのだそうです。もちろんこれは個人の意見なので、総意として判断すべきではありません。しかし百合作品もBL作品も、元々は女性に向けて書かれた作品なのですが、百合の読者は主に男性が多く、BLの読者は女性が多いという認識がその子の中にあるのかな、と思いました。(院生N記)