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(エッセイ/お知らせ)忍者活劇体験「忍者LARP」をやりませんか(吉丸雄哉)
2019年04月09日
国際忍者研究センターの国体に奇妙なイベントが上がっているのに気がついた人がいると思います。2019年5月1日2日に忍者活劇体験(忍者LARP=忍者Live Action Role Play)というものを伊賀市上野ふれあいプラザで日に三回行います。
に詳細があるので、御覧ください。このブログ記事は長いので、最後まで読むのが面倒な人はとにかく上のURLで申し込みをしてください。
さて、本題に入ります。アナログゲームに詳しい人には、実際に衣裳を着て立って行うテーブルトークロールプレイングゲームなのだと、説明しているのですが、よくわからない人には忍者装束を着てミッションを遂行する忍者ごっこをするのだと説明しています。
海外ではLARP=Live Action Role Play はかなり普及していて、内容もいろいろです。フルコンタクトと言われる模造刀で直接打ち合うものもあれば、謎解き中心で脱出ゲームに似たものもあります。ロールプレイの要素を重視して、教育や医療につかっている場合もあります。京都大学のビヨーン・オーレ・カム先生のようにLARPの研究で博士号と専門ポストを持っている人もいます。欧米ではかなり普及しているのですが、日本であまり流行っていませんでした。おそらく、日本人が何かを演じるのが気恥ずかしいせいかと思っています。
地道に普及活動をなさっていらっしゃる方々のおかげで、日本でもようやくLARPが認知度が高まってきました。といっても、私もずっと前から知っていたわけではなく、アナログ忍者ゲームの対談をグループSNEの友野詳さんとすることになり、まずご挨拶に2018年3月の大阪のゲームマーケットにうかがったところ、ちょうどグループSNEが日本で初めてのLARPのボックスセットである『ソード・ワールド2.0LARP』を発売するところで、かつ場内をまわるとLARPサークルのシューティング・スターさんがLARP用の衣裳を販売しており、世の中にこういうものがあるのかとそこで初めて情報を得ました。
私は大学で『演劇入門』という授業を立ち上げてしまったぐらい演劇好きで、LARPに演劇のワークショップやインプロ(即興演劇)ぽいところがあって、そこが特に面白いと思いました。未成熟な部分は多いですが、新たな遊びとして開拓の余地が多いのにも魅力を感じました。
日本で流行っているLARPの主流はストーリーLARPといって、ドラクエのような西洋ファンタジー基調の冒険ものが多いのです。これはもともとLARPが海外から入ってきたことが理由でしょう。実際にやってみると、山田孝之主演の勇者ヨシヒコみたいな感じになるのですが、西洋ものだと衣裳や道具を揃えるのがたいへんです。
そこで、私は忍者の格好をして行う忍者LARPを伊賀でやればいいのにと思いました。伊賀市は忍者変身処がいっぱいあるように忍者装束のレンタルをやっていて、その調達が楽なこと。伊賀市は戦災がなかったので風情ある町並みや建物が残っており、また少し郊外に出ると自然が豊かで、ロケーションに優れていること。この二つが理由です。
その後、2018年6月23日に日本橋三重テラスで行った対談「忍者とアナログゲーム かけ算すると!?」で友野詳さんとはすっかり意気投合し、忍者LARPを実行する計画を立てました。LARP普及団体の老舗であるCLOSSさんに協力してもらい、2018年12月27日に伊賀市の三橋源一さんの忍者道場をお借りして、先述のビヨーン・オーレ・カム先生と伊賀市役所・伊賀市観光協会の方をお招きし、国際忍者研究センターの高尾善希先生・酒井裕太事務員と一緒にテストプレイを行いました。
午前、午後と二回に分けて違った内容をテストプレイし、まあなんとかいけそうだという感触が得られたので、「忍者活劇体験のプログラム開発による地域振興」として三重大学の地域貢献活動事業の助成を受けることにしました。これから3年をかけて、システムとシナリオと運営ノウハウを確立し、最後はそれを地元の有志にゆずって、伊賀市のあらたな観光の目玉として続けてもらうことが狙いです。なお、忍者LARPではわかりにくいかと思って「忍者活劇体験(忍者LARP)」を名称にしたのですが、意外と忍者LARPで通じるようです。
まずは、宣伝のように2019年の伊賀上野NINJAフェスタに入れてもらうことにしました。これは日帰り観光客向けの企画ですが、秋にはいがぶらの企画として、滞在型の忍者活劇体験(忍者LARP)を考えています。LARPは日本人には馴染みがないのですが、外国人には親しまれているのでMade in Japan の忍者LARPで伊賀に足を運んでもらえるのではと思っています。
伊賀上野NINJAフェスタの忍者活劇体験(忍者LARP)の特徴は時間が短いことです。ストーリーLARPだとじっくり3、4時間ぐらいかけて行うのですが、今回の忍者活劇体験(忍者LARP)は着替えなどにかかる時間をぬけば、1時間15分程度で終わります。前後に伊賀上野城や伊賀流忍者博物館あるいは伊賀市街を観光する余裕があります。また、伊賀上野NINJAフェスタの期間なので忍者装束を着たままシームレスに観光と忍者LARPが体験できます。参加費は普通だと5000円ほどかかるのですが、時間が短い分、参加費が大人2000円、中学生以上の学生で1500円です。忍者装束代は普通の忍者変身処と同じ1000円です。
2019年4月7日に大阪でテストプレイを行いました。ツイッターで#忍者LARPで検索してもらうと様子が出ますが、上々の仕上がりです。練達のアナログゲーム作家であり時代小説作家でもある友野詳さんのシナリオはテンポよくとシステムのバランスがとれており、思いっきり忍者になって遊べます。
参加が中学生以上になっていることと、中学生以上でも未成年の場合は保護者の同意書が必要なところだけご注意ください。直接お互いを叩いたりしないため、まったく安全でして、慎重にしすぎたかと今は思うのですが、初回ですからそうさせてもらいました。
いま、現在でまだまだ参加枠に余裕があります。この記事を読んで心に刺さっているLARPファンのあなた、あるいはこの記事でLARPに興味をもったあなた、もともと忍者と伊賀に興味のあるあなた、令和のはじまりを伊賀市観光と忍者活劇体験(忍者LARP)につかってみませんか。忍者活劇体験(忍者LARP)のお誘いでした。(吉丸記)