国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)忍者も展示される「INTERNATIONAL SPY MUSEUM」(院生 嵩丸)

2020年06月15日

みなさまこんにちは!修士3年の嵩丸です。

昨年夏に山田先生と訪れたワシントンDCでの文献調査。空いた時間で「International Spy Museum(国際スパイ博物館)」に行ってきました。本当は自分が運営する忍者ウェブメディアでレポート記事を書こうと思っていたのですが、時間がなさそうなのでこちらで大まかに書いてしまいます!

僕は綺麗なお姉さんと同じくらい忍者が大好きなわけですが、特にそのインテリジェンスな側面に惹かれています。スパイはとある国の情報を司る機関に所属し、変装して人間に近づいて信頼させて情報を得たり(ヒューミント)、人と人が話しているのを盗み聞いてみたり(シギント)、他にも任務のために最新鋭の忍び込むための道具を作ったりと、その活動はもはや忍者そのもの。スパイと忍者の共通点は多いことからも、僕はスパイにも目がありません。ちなみにPCのデスクトップ画面は、昔からCIAのエンブレムです。

スパイ映画もよく見ていますが、いつか空中からロープで吊り下げられながらデータを抜き取ったり、くっつけると爆発するガムでヘリコプターに乗るジャン=レノと戦ったりしてみたいです。院生の郷原くんがこの研究センターブログで映画レビューをしているので、スパイ映画も取り上げてくれるのではないかと勝手に期待しています。

前置きが長くなりましたが、上記のような趣味嗜好だったこともあり「International Spy Museum」は生きている間に一度は行って見たい場所でした。諜報機関が好きな山田先生に至っては、出発前からチケットを予約しているほどの前のめり感。二人でワクワクしながら博物館へと入っていきました。

つい最近リニューアルした博物館はとても綺麗な外観・内観をしていて、中にはいると自分のIDカードを渡されます。そこには全く別人の名前が…!

そう、これは自分がこのIDカードに書かれた架空のエージェントになった設定が付されて、1人のエージェントとして館内を巡ることになったのです。なんですかこの楽しすぎる演出は…!

中はとても広く、実際にいろんな国に潜入捜査をしていたエージェント達のインタビューや、使った道具や機械、訓練方法などが展示されていました。アメリカだけではなく、他の国のスパイについても所狭しと様々な展示がされています。
その中に、なんと日本のスパイとして忍者が展示されているではありませんか!

「おい、この手裏剣でかすぎだろ!」と突っ込みたくなる気持ちを抑えて、こんなにイケてる博物館で忍者が紹介されていることに感謝の念しかありません。ちなみにもうちょっと忍者の展示広げてくれてもいいんですよ…!

それにしても一番感動したのは、最初に配られたIDカードを使った仕掛けでしたね。館内各所の展示スペースの近くにはいくつもの端末があり、その端末にIDカードをかざすと、スパイの任務を体験できるゲームのようなものが始まります。この成績によって、最終的に自分の「スパイランク」が表示されるようになるのです。

僕はそこその成績でしたが、山田先生に至っては「You are like a NINJA!」と表示されていました。さすが忍者研究の第一人者の先生だけあって、持っているなぁと感じざるを得ませんでした。

このスパイのゲームの中で、訪れたお客さんみんなで協力するオペレーション体験があるのですが、そのゲームは「みんなで協力してアルカイダの基地を突き止めて、ビンラディンの位置を特定し、情報を整理して、オバマ大統領に報告すると、軍が攻撃してクリアとなる」というものでした。これは日本では作れないでしょうね。なんともアメリカらしい…。

そんなこんなで大変楽しめて、1日では全部回りきれないくらい大規模な博物館でした!これが公営ではなくて私営だというのですから恐れいります。日本にもこれくらいのクオリティの忍者博物館が欲しいなぁと山田先生と話していました。三重大学監修でいつか作りたいですね!(院生 嵩丸記)