国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)秘伝の忍術を習える「忍者学実践演習」(院生 嵩丸)

2020年06月22日

 みなさまこんにちは!修士3年の嵩丸です。

 人文社会科学研究科の忍者・忍術学コースも今年で三年目。人文系の大学院ですから、そりゃ史料を読んだり、忍術書を精読したり…と思うじゃないですか。僕もそう思っていました。1年目までは。

 昨年度の授業から、忍者・忍術学コースに「忍者学実践演習」なる科目が追加されました。この演習なるもの、なんとあの甲賀伴党二十一代宗師家の川上仁一先生から直接手ほどきを受けて、伝統的な忍術を実践で習うという履修科目になります。まさか憧れのラストニンジャから実際の忍術を直接習える日が来るなんて・・・しかもそれで単位がもらえるというのですから、忍者マニアにとってこれほどわくわくする授業はありません。

 この特別授業は前期・後期の2回で、九字の結び方、気合、リアル深草兎歩などの忍者の歩法、縄を使った崖からの折り方、高い所からの飛び降り方、山中での受身、急斜面の登り方など様々な忍術をご伝授いただきました。中でも感動したのは、川上先生の所有する苦無を貸してもらって、実際に急斜面を苦無で登ったこと!NARUTOなどのマンガでは苦無はバンバン投げられる対象ですが、このように登器として使ったのは始めてなのでひとしおの感動がありました。

 実際の伊賀にある中世城郭にて丸一日×2日間の演習を行ったのですが、これを通じて感じたことは、忍術というのは、伊賀に多数存在する中世の小規模な城での夜討や奇襲における「ゲリラ的戦術」の色が濃いのだな、ということでした。基本的に夜間の侵入や見つかった際の逃走を想定した技法が多く、山中で歩くとどうしても立ててしまう木や草の音をいかに発しないようにするかがポイントであるように感じたのですよね。昔の伊賀者達もこのようにして近隣の小城に攻め込んだのかと思うと、伊賀の地で忍術を実践するというのはとてもロマンあふれる授業だったのではないかと思います。

 この様子は山田先生がYouTubeに上げているのでお時間がある方は見てみてください。ちなみにこの動画を見た友人から、「なんで嵩丸くんはパンツを頭にかぶっているの?」と聞かれましたが、これはパンツではありません。タオルです。(院生 嵩丸記)

▼Amazing Ninjutsu Training
https://youtu.be/zUm__fQzJG8