国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)キャンプ流忍術修行③(院生 河村昌樹)

2021年05月22日

 今回はヤマフジの花のお話しをします。
 私の職場には藤棚があり、ちょうど見頃を迎えていますが・・・ 緊急事態措置が出されている地域にあるため、現在施設は臨時休館となっております。
 本来であれば今頃は休館日も開館し、切れ目なく学校園団体を受け入れているので、きれいに咲いたヤマフジの花が利用者の皆さまを迎えてくれるはずでしたが・・・   残念です。
 せっかく満開なので、今日はお昼休みに一人藤棚を訪れてみましたが、人がいないので安心して蜜を吸いにやってくるクマバチ(スズメバチではない)たちが大きな羽音をたてていました。
クマバチは毛むくじゃらで、見た目がずんぐりむっくりなうえ、大きな羽音をさせて飛ぶ事から、刺されるのではと・・・ 怖がられることもあると思いますが、実際はとてもおとなしく、よほど人間が悪いことをしなければ刺される心配はありません。
 人も自然の生き物も、距離感が大切で、相手が安心出来る距離感を保ってあげることで上手くいく事もあるなと・・・  齢60にして少しだけわかってきました。
 忍術には、自然の営みや生き物たちの生態をヒントにして作られている物がありますが、忍者が活躍した時代は、今よりも自然との関わりが深かったために、お互いに安心出来る距離感はきっと大切で、忍者たちは上手く保ちながら忍術に役立ててきたと思います。
 私はまだまだその距離感がつかめておりませんが、修行を積んでうまく出来るようになりたいと思っています。
 クマバチの術?何か出来ないかなぁ・・・ 
 キャンプに参加する子どもたちならどんなことを思いつくだろうか・・・
 藤棚の下でヤマフジの花とクマバチを見ながら考えているとあっという間に休憩時間が終了です。
 わずかな時間だけでしたが、自然に癒やされる術を体得することができました。(院生 河村昌樹記)