国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)キャンプ流忍術修行④ (院生 河村昌樹)

2021年05月29日

 5月16日 気象庁から近畿地方と東海地方が梅雨入りしたとみられますと発表がありました。
 例年だと今頃は晴天が続き、利用者も一番多い時期に重なるため、市の上水道課から節水してくださいと言われるのですが・・・  今年は緊急事態宣言のため5月中は臨時休館の上、連日の雨で水不足の心配は全くなく、逆に梅雨入りが異常に早いので大雨による河川の氾濫や土砂災害が起きないか心配しております。
 さて、今回はお天気について書きたいと思います。
 私の仕事は自然体験活動の施設なので今の時期は小学生の林間学習の多くの学校が来られ、毎日ハイキングやキャンプファイアが行われています。そのため「このお天気でもキャンプファイアできますか?それともキャンドルファイアの方がいいですか?」等、野外での活動が出来るか、室内活動に変更しないといけないのか?その予測をよく聞かれます。
 今は、雨雲レーダーや衛星画像、天気図を見ながら1時間以内の天気の予測をお伝えしているのですが、私が若い頃は今のように多くの情報はなく、お天気と言えば○○管区気象台発表の情報を電話で聞くことか、テレビやラジオ・新聞等の天気予報でしかありませんでした。そこで重宝した情報が、山の管理をお願いしている人たちの天気予報です。どうやって雨が降る事を予測していたのかわかりませんし、いくら聞いても「雨の匂いがする」「経験でわかる」としか答えてくれませんでしたが、とにかくよく当たっていました。私も空を見て一緒に予測して見るのですが・・全然当たらずいつも笑われていました。それでも長年意識していると、最近になってようやく湿度の高まりからもうじき雨が降りそうかも?と少しは思えるようになってきました。やはり継続して自然に向き合い続けることは大切なことだと思います。
 今も昔もお天気情報は大切ですが、昔の人は現代のように多くの気象情報が無くても、観天望気やそこに住む人だけが知っているローカル情報、天気を五感で感じるセンサーのような感覚と経験から、天気予報をしていたと思います。そして忍者も私の教えてもらったお天気名人のように、よく当てていたのではないかと思います。
 これからも自然と向き合い、自分自身のお天気センサーを鍛える忍者修行を続けていきます。(院生 河村昌樹記)