国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)映画レビュー㊶「劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」<2011年、監督:藤森雅也>(院生 郷原匠)

2021年07月07日

 本日紹介する映画は、2011年に公開された「劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」というアニメ映画です。監督の藤森雅也氏はアニメーターとして有名な方で、他にも「おまえうまそうだな」(2010年)や「映画かいけつゾロリ ZZのひみつ」(2017年)といった作品を制作されています。

 プライムビデオでの平均評価は、★5中、★4つ半とかなり高い評価でした。「最高の作品」「全コマ見逃せない」「大好きな作品」「名作」といった高評価レビューばかりで、これといった酷評は全く見受けられませんでした。

 忍術学園では夏休みが終わり、新学期が始まっていました。しかし1年は組の忍たま達は、同じクラスの喜三太(杉本沙織)が教室に現れないことを心配していました。話によると、どうも事務員の小松田(山崎たくみ)のミスによって、1年生から6年生の宿題が入れ替わってしまったらしく、喜三太は「オーマガトキ城主の褌を取ってこい」という6年生の課題を与えられ、単身でオーマガトキ領内に潜入していたのです。そこで学園長の指示によって、きり丸(田中真弓)やしんべヱ(一龍斎貞友)を含む、宿題未提出者による喜三太救出隊が結成されました。また乱太郎(高山みなみ)をはじめとする1年は組の生徒達にも、オーマガトキ領と、対立するタソガレドキ領の潜入任務が与えられます。果たして忍たま達は喜三太を無事に救出することができるのでしょうか・・・。以上ストーリーの前半をご紹介しました。

 アニメ「忍たま乱太郎」は、尼子騒兵衛先生の『落第忍者乱太郎』という漫画を原作としており、惜しくも漫画は2019年に連載終了してしまいましたが、NHKのEテレでは、現在もアニメが放送されています。とにかく老若男女幅広い世代に人気のある作品です。多くの忍者ファンは「忍たま乱太郎」に影響を受けており、三重大学でも、「忍たま乱太郎をきっかけに忍者学を学びたいと思い三重大に来ました!」「忍たまに憧れて忍者部に入りました!」という学生が非常に多いです。本当に影響力のある忍者作品です。

 私も幼少期には、よくアニメを見ていました。熱烈なファンではありませんが、非常に楽しく見ていた記憶があります。忍たまの映画は今回初めて鑑賞したのですが、昔の記憶がよみがえってきて、とても懐かしい気持ちになりました。童心に帰ることができる素晴らしいアニメだと思います。

 今回の映画については、特に言うことはありません。絵もきれいで、ストーリーもテンポが良く、コメディー要素満載で、観ていて本当に楽しかったです。個人的に面白かったのは、「石火矢」の使い方を、主題歌「勇気100%」の歌に沿って詳しく説明していたことです。説明されても実生活ではまず使用することはありません。なんだか微笑ましい気持ちになりました。

「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」、「名探偵コナン」のように、「忍たま乱太郎」の映画も毎年公開してくれれば良いのにと思います。忍者ブームが下火になりつつある昨今、「忍たま乱太郎」という存在は、忍者ブームの新たな起爆剤の一つになると考えています。国際忍者研究センターとしても全力で応援していきたいです。

 以上で今回のレビューを終わります。次回は「忍たま乱太郎」(2011年、監督:三池崇史)をレビューしたいと思います!(院生 郷原記)