国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(エッセイ)復活の伊賀上野Ninjaフェスタ(吉丸雄哉)

2022年10月21日

 伊賀上野NINJAフェスタ2022(伊賀上野 灯りと忍びの城下町)が2022年10月9日10日に開催された。新型コロナウイルス感染予防がここのところ続いたため3年ぶりの復活である。詳細は次のようなものであった。
https://igakanko.net/?p=3278
 昨年度まで三重大学国際忍者研究センター主催でやってきた伊賀忍者活劇体験(忍者LARP)が、地元の忍者パフォーマンス集団”忍び衆華武姫 ~KABUKI~”に今年度より引き継がれたので、それへの協力を私は行っていた。伊賀忍者活劇体験は、今までに比べて、パフォーマーの質を高めたかわりに値段が高くなったので、参加枠が埋まるか心配していたのだが、   いつも人の集まりのよい土曜日はもとより、最終日の日曜日もちゃんと参加者があって、私としてはほっとした。
 華武姫は舞台パフォーマンスの一部を伊賀忍者活劇体験の開始につなげるという演出をやっていて、それを見てから参加する人はごく僅かしかいなかったが、面白い方式だと思う。ステージでのパフォーマンスを今回は観る機会がまあまああったが、殺陣をやるグループに若い女性が目立った。剣道のように直に対戦するのはやはりたいへんなので、殺陣がうまく需要にあっているのだろう。
 伊賀市の観光は春と秋が絶好で、夏は暑く冬は寒いのであまり人が集まらない。10月9日10日は観光にうってつけの時期なので例年多くの人出がある。両日とも予報では雨模様とあって(実際には予報より全然降らなかった)、客足が悪かったのだろう。ステージ前の人山はコロナ前に比べるとちょっと寂しい感じだった。外国人観光客は9日10日の時点で散見したが、渡航制限解除の今後は劇的に増えることを期待している。
 ちょうど今週末は10月21日から23日の天神祭である。天気もよさそうで、多くの観光客が訪れそうだ。
 2022年11月18日(金)・19日(土)20日(日)にはこれまた久しぶりに東京の上野公園で伊賀上野忍者フェスタが開催される。山田雄司先生が引率していた忍者ウォークは入っていないが、テナントの出展規模は以前と変わらないようなので、関東の人たちも久しぶりに上野公園に足を運んでもらえればありがたい。
 こうして書いていると私も伊賀の人のようである。先日は伊賀忍者活劇体験に参加してくださる華武姫に客演の役者さんたちに伊賀の解説を三日間あれこれとしたのだが、ずいぶん自分は伊賀のことを知っているなと我ながら驚いた。津から通ってきているよそ者だが、傍から見れば「伊賀の吉丸」さんなのかもしれない。(吉丸記)