国際忍者研究センター

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(学生通信)「万川集海」に書いてある「仁、義、忠、信」について②(院生リトクヨウ)

2020年10月21日

 みんなさん、こんにちは、三重大学忍者研究院生一年のリトクヨウです。今回も正心について、また中国儒教で「五常」と言われる「仁、義、礼、智、信」をも含めて、書こうと思います、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず「五常」について、話しましょう。
 実は儒教の「五常」は長い時間を経て、形成されたのです。

孔子(紀元前551年‐紀元前479年):まずは「仁」「義」「礼」を提唱し始めた。
孟子(紀元前372年‐紀元前289年):「仁」「義」「礼」「智」に伸びて提唱した。
董仲舒(紀元前176年‐紀元前104年):「仁、義、礼、智、」に「信」を加えて、所謂「五常」が形成された。
五常思想はずっと中華民族の倫理観に深く影響し、中国古代価値観で最も核心となった。
では、比べましょう。

表から見ると、
 仁、義、信は多少差異がありますが、実の内容はほぼ合っています、「五常」には「忠」がありませんが、「忠」は儒教の一つの主張思想として、決して重要ではなくないのです。「忠君」思想また「三綱」では君と臣の関係など、歴史とともに流れてきた。特に古代中国、封建社会において、皇帝統治のため、さらに「忠」が要求されたと思われる。
 ですから、今のところでは、「万川集海」の正心は儒教の主張された「五常」と重ねた「仁、義、信」がほぼ同じ意味にあっていますが、「五常」にはない「忠」でも実に両方には違いがありません。「「万川集海」に主張された正心は儒教との関わりが少々でもわかりましたが、また他のところには中国古代思想との関係がないだろうかと関心を持っています。忍者だと耳にすると、すごくて、神出鬼没だと思われますが、儒教との関わりまでもあると不思議でしょう。中国と日本は距離近く、古くからいろいろな交流をし、お互いに影響して、現在まで発展してきました。それに、これからも関係深く、交流続きをするでしょう。(院生リトクヨウ記)