国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)忍たまファン第二の聖地になるかも?「ふくやま草戸千軒ミュージアム」⑦(院生 仙空)

2021年06月24日

 こんにちは、仙空です。
 最近暑くなってきましたね。
 けど仕事は在宅勤務が中心ですし、院もオンラインなので、暑い中外出せずに済んで助かっています。
 今回も忍たまファンが喜びそうなふくやま草戸千軒ミュージアムの展示品を紹介しますよ~^^

 草戸千軒では様々な職人が生産活動を行っていました。
 番匠(ばんしょう)も草戸千軒で暮らした職人のひとり。
 番匠とは大工のことです。
 忍術学園の大工さんと言えば、用具委員会です。
 用具委員会は忍術学園の建物や武器・武具等の管理とメンテナンスを担当する委員会です。

 展示品コーナーの「作る」と書かれたエリアには番匠が使ったのであろう道具が展示されています。
 まず目に入ってテンションが上がったのは木舞(こまい)です。
 名前だけではどんなものか分かる人は少ないのではないでしょうか。
 忍たまには何回も登場しますが、私は名前を知りませんでした。
 これ、用具委員会ファンはすごく嬉しいはずのものです・・・!

 日本国語大辞典では木舞について「中世以前、屋根の下地、土壁の下地として細長い板、割った木、木の板などを垂木(たるき)の上や、壁の間渡(まわたし)に編みつけたもの」と説明しています。
 用具委員会はよく忍術学園の壁を修補していますが、その時に壊れた壁から縦横に組まれた細い木が見えています。
 それが木舞です。
 草戸千軒の展示品は細い木の板を組んでいますが、アニメ第25シリーズ第40話「同室の恩返しの段」を見ると、忍術学園の壁は竹で組んだものようです。

 木舞は出土品コーナーだけでなく、実物大復原コーナーの御堂でも見れます。
 御堂の壁から木舞が覗いているのです。
 また、実物大復原コーナーには番匠の作事場(さくじば。作業をする場所のこと)があります。
 この作事場は木舞作りと、扉の補修作業をしているという設定だそうです。

 木舞以外にも用具委員会が使っていそうな板材、柱、生子瓦(建物の壁に使用)、壁土、運搬用具、木槌、鑿(のみ)、錐(きり)、木の葉型鋸(のこぎり)、手斧(ちょうな)、鎹(かすがい)、釘が展示されています。

 用具委員会ファンにとっては、彼らは委員会でこんな道具を使っているのかな、とか用具委員会で培った技術を活かして番匠として市井に紛れていたらこんな感じで働いていたのかな・・・とか楽しい想像が膨らむと思います。
 用具委員会ファンには是非現物を見に行ってもらいたいです^^

 それではこれにてドロン!(院生 仙空記)