国際忍者研究センター

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(学生通信)映画レビュー㊹「バットマンVSミュータント・タートルズ」<2019年、監督:ジェイク・カストリ―ナ>(院生 郷原匠)

2021年08月02日

 本日紹介する映画は、2019年に公開された「バットマンVSミュータント・タートルズ」というアメリカのアニメ映画です。アメコミにおける2大ヒーローの夢の共演です。

 プライムビデオでの平均評価は、★5中、★4となかなかの高評価でした。レビューの中には、「見事にチーム化」「ファンサービスがすごい」「かなり良い出来」といった高評価のものが多く寄せられていました。酷評としては「見た目の印象が悪い」といったレビューがありました。

 悪が蔓延るゴッサムシティでは、ラーズ・アズ・グール(バットマンの敵キャラ)がシュレッダー(ミュータント・タートルズの敵キャラ)と協力し、「ウーズ」と呼ばれる遺伝子突然変異薬を人工降雨機でばら撒くという恐ろしい計画を立てていました。バットマン、バットガール(バットマンのサポーター)、ロビン(バットマンの息子)は、その計画を阻止すべくラーズ・アズ・グール達に立ち向かいます。一方ゴッサムシティに訪れていたミュータント・タートルズ一行もその異様な雰囲気を察知し、シュレッダー達を懲らしめることを決意します。しかしながらバットマンとミュータント・タートルズは互いに敵視し合い、全く協力する姿勢を見せません。ちょうどその頃、ラーズ・アズ・グール達は数々のヴィラン(悪党)が収容されている牢獄に向かい、ジョーカーやハーレイ・クインをはじめ、バットマンに恨みを持つヴィラン達を仲間に引き入れていたのです。果たしてゴッサムシティは一体どうなってしまうのでしょうか。バットマンとミュータント・タートルズは協力して悪に立ち向かうことができるのでしょうか・・・。以上ストーリーの前半をご紹介しました。

 バットマンについては、以前「ニンジャバットマン」という映画をご紹介しました。アメリカの漫画出版社「DCコミックス」発行の『アメリカン・コミックス』における代表的なヒーローであり、漫画をはじめ、アニメ、小説、実写映画など数多く作られています。実写映画としては、ティム・バートン監督による「バットマン」(1989年)や、クリストファー・ノーラン監督による「ダークナイト」3部作が特に有名です。

 バットマンの正体は、犯罪都市ゴッサムシティの億万長者であるブルース・ウェイン。彼は幼い頃、犯罪者によって両親を目の前で殺された辛い経験を持っており、大人になってからは、その復讐と街の治安維持のためにバットマンに変身します。スパイダーマンやアイアンマンのような特殊能力は持っておらず、不屈の意志や武術、科学技術を用いた道具などを駆使して敵を倒します。バットマンと敵対するヴィラン達は、ジョーカーを代表に、ハーレイ・クイン、トゥーフェイス、ポイズンアイビーなどがおり、今回の映画でもたくさん登場しています。

 ミュータント・タートルズについては、以前「ミュータント・タートルズ」という映画をレビューしました。彼らは万能薬「ミュータジェン」を投与され、超人的な能力を持つようになった忍者亀です。レオナルド、ラファエロ、ミケランジェロ、ドナテッロの4名で構成されており、レオナルドをリーダーとしてそれぞれ青・赤・黄・紫のメンバーカラーを持っています。普段はニューヨーク市の下水道の中で暮らし、事件が起こると地上に現れ、犯罪者やエイリアンと戦います。肝心の忍術は「スプリンター」というネズミに教えてもらっています。

 そんな彼らの夢の共演ということで、ファンにとってはよだれが出るほど嬉しい作品となっています。個性豊かなヴィラン達も数多く登場するので、ストーリーも非常に厚みがあります。コメディー要素もあり、物語もテンポよく進むので、見ていて飽きがありません。とにかく楽しい映画です。純粋な忍者映画として位置付けられるかどうか分かりませんが、海外における忍者イメージを理解できる作品にはなっています。

 家族で十分に楽しめる内容となっているので、気晴らしにご鑑賞頂ければと思います。

 以上で今回のレビューを終わります。次回は「G.I.ジョー」(2009年、監督:スティーヴン・ソマーズ)をレビューしたいと思います!(院生 郷原記)