国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

ブログ

 

(学生通信)キャンプ流忍術修行⑭薬草について(院生 河村昌樹)

2021年11月03日

 以前のブログ、キャンプ流忍術修行⑧で毒草について書きましたが・・・
 今回は薬草について書きたいと思います。
 先日、利用者の子どもたちに林業体験(灌木伐採)の指導をしていた際、足下を見るとセンブリ(当薬)の花が咲いていました。
 センブリはドクダミ・ゲンノショウコと共に3大民間生薬として有名で、健胃生薬として昔から利用されています。最近ではバラエティー番組の罰ゲームでセンブリ茶が使用されることもあるのでご存知の方も多いかと思います。
 古い話で申し訳ありませんがセンブリについては、私が野外活動施設でボランティアスタッフをしていた大学1年生の頃、その施設の職員から、「これ体に良いいから食べてみたら」と言われセンブリの葉を食べたのですが・・・ とても苦くてすぐに吐き出しました。その人は笑いながら、「そうやろ・・・ これセンブリと言って水の中で千回振り出しても苦い事からついた名前なので、この苦さを経験した君はこれで絶対この名前忘れへんよ」と言われました。
 如何にも昭和の教え方かと思いますが・・・ 40年以上経った今も覚えていますし、私自身その事をきっかけとして自然に興味を持ち始め、今では忍者流自然観察法と称して、味覚だけでなく、触覚・視覚・嗅覚・聴覚の五感を使って自然を感じるプログラムを子どもたちに提供しております。
 忍者は薬草の知識も豊富だったのでセンブリも利用していたと思います。
 忍者のように植物の知識を深め、もっとたくさん伝えられるようになりたいと思っています。(院生 河村記)

センブリ