国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)全日本忍者選手権大会初参戦!⑥(院生 仙空)

2020年12月01日

こんにちは、仙空です。
甲賀の里忍術村で開かれた第37回全日本忍者選手権大会の参加レポートを数回に分けて書いてきましたが、今回が最終回です。忍者に憧れて大学院にまで入学したのに、忍者選手権大会ではかなりのポンコツぶりを発揮してしまいました。では忍術村のHPで公表された成績と共に大会を振り返りましょう。

石垣、手裏剣、塀飛び、水上走り、水蜘蛛に分けて採点され、5種の合計得点で競います。なお、田力の部(男性)、くノ一の部(女性)に分かれて優勝、準優勝者が決まります。
今回の大会でくノ一の部には31名のエントリーがありましたが、大会当日、競技に参加したのは18名でした。以下、私の成績とくノ一の部競技参加者18名の平均点数です。

18名中の8位でした!これ、私は思っていたより成績良かったから嬉しいです!最初の競技3つが全然できなかったので、もっと悪いと思っていましたが、水上走りと水蜘蛛のおかげで真ん中くらいの順位に落ち着きました。塀飛びで審判の合図を待たないといけないというルールを忘れていなかったら、もう少し良かったはず…!城壁登りをクリアできるように懸垂で腕力を鍛えて、手裏剣の稽古に励み、塀飛びの合図忘れに気を付けて来年また挑みます!4位くらいを目指したい!
…と思って上位4名で平均を出してみたらこんなに得点に差が( ゚Д゚)

なんてことでしょう_| ̄|○
けど淡い期待を持つことは許されるはずなので、うきうきしながら来年また挑みます。

今回初めて忍者選手権大会に参加しましたが、感想は「楽しかった!!」です。競技中の選手に対して待機している選手や選手のご家族ご友人、観光で来ている方々が声援を送ってくださるのです。さながら忍者の運動会!選手同士でもあの競技はこうした方が良いとか、普段はこんな忍者活動をしている、とかお喋りもして、和気あいあいとしたとても楽しい時間でした。

私は元々運動が苦手で、小中高の体育の時間はあまり好きではありませんでした。けれど忍たま乱太郎をきっかけに忍術道場に通うことで、今更ながら体の動かし方を知って、体を動かすことの楽しさも知りました。忍者選手権大会はピリピリとした緊張感はなく、運動ガチ勢ばかりの大会でもないので、私のように運動に苦手意識を持っている方でも楽しめると思います。運動が得意な方は是非とも本気で優勝を狙いにいって、優勝賞品の海外旅行(例年は海外旅行ですが今回はコロナの影響で北海道旅行でした)を勝ち取って頂ければと思います。

ちなみに、私の忍者選手権大会の参加動機となった水蜘蛛ですが、実際には両足を水蜘蛛の上に乗せ、水の上をすいすい進む…ということはできません。忍術書『万川集海』に水蜘蛛の図は載っていますが、万川集海に乗っている寸法で水蜘蛛を作っても、浮力は足りず、水の上に立てないのです。水掻(みずかい)というフィンのようなものを両足につけ、水蜘蛛の真ん中に座って浮き輪のように使用するか、泥堀や沼地を歩く際に橇(かんじき)のように使用したのではないかと考えられます(忍術村で使用される水蜘蛛は下に発砲スチロールを入れているので浮きます)。三重大学の忍者部が服部半蔵忍者隊と共に水蜘蛛の楽しい実験動画を公開しているので、よろしければそちらもご覧ください♪
https://youtu.be/-GhQPhbukfc

それではこのあたりでドロン!(院生 仙空記)