国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)忍たまファン第二の聖地になるかも?「ふくやま草戸千軒ミュージアム」②(院生 仙空)

2021年05月20日

 こんにちは、仙空です。
 
 川底に埋もれた中世の町、草戸千軒町遺跡で検出された遺構をもとに実物大復原された「よみがえる草戸千軒」展示室。こちらを展示しているふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)を春休みに訪れました。

 広島空港から三原駅を経由し、福山駅へ到着。改札を抜け、外に出てみてびっくり。駅の目の前にお城があるじゃないですか!え、福山城とな?ほぇーと思いながら、地図や説明の載っている立て看板を眺めます。すると、「焔硝蔵」という素敵なワードも発見!!焔硝蔵とは火薬庫のことです。忍たまの世界、忍術学園にも焔硝蔵は存在します。私の大好きな仙様(立花仙蔵)は火器火薬を得意としているので、焔硝蔵にも大変お世話になっていることでしょう。ちなみに、仙様は火器火薬を扱わせれば忍術学園ナンバーワンと言われていますが、火薬委員会には所属していません。忍術学園には火器類を得意とする生徒を火薬委員に選んではいけないという暗黙の了解があるのです(落第忍者乱太郎34巻、アニメ29期25話)。火器類を得意とする生徒はいつでもすぐに導火線に点火できるよう、大抵火種を持ち歩いています。過去に火器を得意とする生徒が火種を持ったまま火薬庫に入り、運悪く滑って転んで焔硝蔵が大爆発する事故があったため、そんな暗黙のルールができたようです。以前受験した火薬類取扱保安責任者試験でも火薬庫(現代版焔硝蔵)は一つの大きな論点で、焔硝蔵♪焔硝蔵♪と思いながら勉強しました笑。

 そんな焔硝蔵が目の前の福山城にある!とテンションが上がりました。1泊2日の予定だったので、1日目ふくやま草戸千軒ミュージアムを見終わった後か、2日目空港に向かう前に立ち寄ることにしました。福山に着いて早々るんるんです。そしてふくやま草戸千軒ミュージアムに到着。常設展の展示は一般290円、大学生210円、高校生までは無料です。さすが県の施設。とてもお安いですね。大学院生は大学生扱いのようで、210円で入館できました。常設展示室は2階にあります。通史コーナーを経て、お目当てのコーナー「よみがえる草戸千軒」へ。

 もう、きゃー!!って叫びたかったです笑。忍たまの世界観が目の前に広がっているんですもん(´;ω;`)高まる気持ちを抑え、草戸千軒の実物大再現ではなく、先ずは草戸千軒の遺物展示を全て写真に収めます(よみがえる草戸千軒コーナーは写真撮影可)。それからじっくり全ての説明を読んで、現物を見ました。

 遺物の中に銭甕(ぜにがめ)や銭塊(せんかい)がありました。き、きり丸―!!きり丸が目を銭にしてあひゃあひゃ大喜びする姿(いや、嬉しすぎて静かに泣いちゃうかも?)が目に浮かびます。きり丸は忍たま乱太郎のメインキャラなので、ご存知の方も多いと思います。彼はドケチでお金が大好きなキャラクターですが、そうなってしまった理由があるのです。幼いころに戦で家を焼かれ、家族をなくし、ひとりぼっちになってしまいます。一人でアルバイトをして、忍術学園の高額な入学金を用意します。入学初日、大富豪の息子のしんべヱが牛車に乗って、悠々と忍術学園に来ますが、きり丸は汚れた小銭を大量に用意して渡します。その対比がなんとも胸が痛みます。入学後は勉強しながらアルバイトをして、生活費と学費を稼いでいます。つい先日放送された29期16話「ドケチ失格!?の段」では1週間分の食券を失くし、ひどく落ち込むきり丸の姿が描かれています。10歳の子どもがお金に執着せざるを得なくなってしまった状況を考えると、戦の多かった時代の厳しさを感じてしまいます。けどきり丸の同級生や土井先生、上級生もよくきり丸のアルバイトを手伝ってくれています。尊いですね…。私もできることならきり丸を援助したい…。

 忍たま達と関係深い遺物はいっぱいあります!続きはまた次回。
 サラダバー!(院生 仙空記)