国際忍者研究センター

三重大学では、伊賀地域の発展のために、
忍者の歴史や文化を研究し、その成果を発信しています。

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(学生通信)これからやりたいこと (院生 ペトロフ・キリル)

2023年05月12日

 日本にいるうちにやりたいことが多くあって、まだ行ったことがない寺院とお城に行くことや、体験したことがない古武道を見学することなどをしたいと思いますが、殊に長期的にして見たいのは、修験道の修行ということです。
 高校生時代以降日本の宗教に関心を持ち、神道や密教や全集などについてソフィア大学と大阪大学で勉強して、座禅会への参加も始めましたが、最近ますます修験道という宗教に強く興味を持ちました。修験道といのは、神道、密教、そして、道教の思想と儀式を組み合わせた山岳信仰のことで、7世紀に役行者によって考え出されたとされていますが、その以前にも同じような山岳信仰が日本に存在したと考えられます。
 修験道の思想や信仰や儀式などが非常に面白いと思って、それに、中世日本の武術と忍術にも影響を与えたので、私も修験者の指導を受けて修行してみたくなりました。修験者は山伏とも言われて、火の飛び越えや、川渡りや、滝の下での瞑想など、山々で様々な厳しい修行をなさっています。その修行を通して、自分の体と精神を強めるだけではなくて、山の神様からの恩恵ももらうと信じられています。しかし、現在山伏が本当に少なく残っていて、必ず守るべき日本伝統の一つだと思います。
 修験道そのものが魅力的な宗教で、それに、武士と忍びの歴史的背景にある一つの重要なものだと私は考えるので、日本にいるうちに体験することができれば、非常に貴重な経験だと私は考えます。ですから、これから長期的な計画を立てて、群馬県と山形県の山伏と連絡を取って修行してみたいと思います。(院生 ペトロフ記)